設備用配管支持金具

  • 天井落下防止

お問合せ・サポート

お問合せ

カタログ請求

カタログダウンロード

金属産業新聞 2017年4月10日掲載


  記事引用-----------------------------------------------

 吊り機器用の制震補強金具

日栄インテック 「柔(にゅー)ワイヤセット」


 日栄インテック株式会社(東京都荒川区、高橋善晴社長)は、昨年10月に地震対策での吊り機器用制震・制振補強金具「柔(にゅー)ワイヤセット」、4月に吊り機器の振れ止め金具「フレロック」を発売した。


 天井からの吊り機器(天吊り・天カセタイプのエアコン・ファン等)に対し、従来は振れ止め対策として吊り機器各面に「吊りボルト(全ねじボルト)」を斜材として「X」状に設置して固定する工法「X状据付法」が一般的であった。
 「X状据付法」では、斜材の準備に採寸と切断作業が伴い作業が手間どり、吊り機器に大きな揺れや共振(建物の振れの周波数と機器の振れの周波数が合致し、揺れが増幅する現象)が発生すると、「吊りボルト」の剛性が一番弱い箇所に応力が集中してしまうケースがあり、東日本大震災では吊りボルトに破断が生じた事例があった。

 この問題に対し、従来の剛性を高めて振動を抑える「剛」の発想から、あえて固定させずに共振を抑える「柔」へと発想を転換。同社が開発した「柔ワイヤセット」は、「柔ワイヤ固定金具」と「柔ワイヤ引留金具」、「柔ワイヤロープ」の3つで構成している。
 これを使用した工法「柔ワイヤ工法」は、各「吊りボルト」の上下両端に「柔ワイヤ固定金具」を設置して、そこへ「柔ワイヤロープ」を(図1)のようにループ状に「X」状に対角線に取り付ける。「柔ワイヤロープ」は固定されていない為、振動時には吊り機器が揺れると同時に可動。この可動量を「柔ワイヤ固定金具」と「柔ワイヤロープ」の摩擦で制御し、揺れを減衰(制震・制振)させて「吊りボルト」への応力を分散(応力負荷軽減)する事で、「吊りボルト」の破断抑制による落下リスク低減と地震後の設備機能保全に適している。
 さらに各部材は軽量な為、作業・持ち運びは簡単で、施工時には部材落下の可能性を低減、部材点数が少ないので材料置き場の省スペース化も実現している。また施工現場での斜材の採寸や切断が不要となり、「柔ワイヤロープ」を通す簡単な作業でボルト・ナットの締め付け回数が減る事で施工時間は「X状据付法」に対し約3分の1(約70%削減)となった※同社調べ。
 「フレロック」は、吊りボルト振れ止め金具「フレロックA」、全ねじ交差金具「フレロックB」の2つで構成。「吊りボルト」の上下両端に「フレロックA」を付けて、そこへ「適用吊りボルト」を(図2)のように「X」状に対角線に取付け、「適用吊りボルト」同士が交差する点を「フレロックB」で固定する。

 さらに梁等のある天井面からの吊り機器に対しても、障害物回避施工が可能であり、その際は(図3)のように「3Dタンバックル」を吊り機器の斜め上方の天井に施工して活用する。
 施工においては仮止めが可能で、現場では部品分解の必要性が無く、「適用吊りボルト」に「フレロックA・B」を挟むだけの簡単さで、施工時間は従来の工法に対し約5分の3(約60%削減)となった※同社調べ。「適用吊りボルト」の角度は施工指針の斜材角度45度±15度(30度~60度)の範囲で調整可能で目視確認も容易となっている。両者の使い分けの目安は、「柔ワイヤセット(柔ワイヤ工法=柔工法)」が応力負荷軽減(落下リスク低減)と地震後の設備機能保全に適している。「フレロック(剛工法)」は「X状据付法」の延長として、耐震施工指針(日本建築センター)に準拠した製品であり、現場で課題になっている障害物回避施工を可能とした。

日栄インテック株式会社
東京都荒川区西尾久7-57-8
電話03-3810-7651
https://www.nichieiintec.jp/

記事引用-----------------------------------------------


日栄製作品(特注加工品)を承ります